春の薬草

 

四季の薬草
 


薬草導入文

春の薬草夏の薬草秋の薬草冬の薬草

 

たんぽぽ

  ☆たんぽぽ   漢名  蒲公英

蒲公英に狐の遊ぶ昼間哉  (柳 じょ)

一目通すとなんとも微笑ましい。のどかな春の日中。野原か川原にタンポポの花がうらうらと咲き、その中を巣穴から出て来た子狐が無邪気にじゃれている。動く度にタンポポの綿がパッと周りに舞って、さわやかな春風に乗って流れて行く。だが、ふと狐に化かされて、ひとときの白日夢の中に浸かっているように思える。狐には怪しいものがある。

タンポポの繁殖力は野草の中で一番との事。
開花前に根を干して煎じたもの(5g位)は胃弱・利尿に効果がある。炒って細かくしたものを漉せばタンポポコーヒー。昔から滋養強壮になると言われている。愛飲なさっている方も多いのでは。
最近は、レストランでサラダとして供している所が増えて来た。西洋では常食になっていると言う。





  ☆ナズナ(ぺんぺん草)    漢名  薺

耳近く三味線草を鳴らしやる   (陽子)

ぽかぽかの陽気が続いた春半ば。何気なく路傍に目をやると、いつの間にかナズナの繊細で小さな白い花が咲いている。華やかな春の花々に対して、健気にも自己主張しているようだ。子供の頃、学校帰りの道草で撥(ばち)の形に似た実を摘み、耳近く鳴らして遊んだ頃が懐かしく蘇る。

アブラナ科。野原・田畑・人家の周りなど、どこにでも生えている草丈30cm位の野草。果実が三味線の撥の形に似ている事から、ペンペン草とも呼ばれる。春の七草(セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ)の一つ。
6月〜7月頃、地上部分を刈り取り天日乾燥させて煎じる。一般的には便秘に良いが、寝る前に飲むと不眠に効果があるようだ。




赤芽柏

  ☆杉菜<すぎな> 漢名・問荊<もんけい>

土筆摘む 野は照りながら 山の雨 (青峰)

春の日中、うららかな気分ながらも幾分ひんやりした気も流れている。陽の光にそぞろ誘われて、土筆摘みに野に出てみると、一年ぶりの懐かしくもさわやかな土の匂いに命が再生してくるようだ。山間の春の気まぐれな天気は野面一面を明るく照らしているのに、ところどころパラパラと雨が落ちて来る。そんな風情も心地よい。春の一日野に出てみよう。

おなじみの土筆(つくし)である。そのなんともいえぬ姿が昔から人々に愛されて来ている。繁殖のために胞子を散らすとすぐ枯れて、その付近から枝分かれした杉菜が生えてくる。良く水洗いをした土筆を鍋で軽く醤油をとばして、サッと乾炒りしたものは季節の食味として絶品である。
杉菜は道端・土盛りした所・土手の斜面等に繁殖する。薬草としての効果は何といっても利尿。腎臓病のむくみに良い。<快療法>にとってはお茶代わりに使われている薬草の一つである。一回3gの杉菜を600ccの水で煎じて下さい。どの薬草も同じですが、水の中に入れ、強火で沸騰させた後弱火にして10分位煎じて下さい。





どくだみ

☆垣通し<かきどうし> 漢名・連銭草

おくのほそみち ここにはじまる 垣通し(一都)

芭蕉が奥の細道に旅立ったのは春まだ浅き頃。江戸郊外のここ千住辺りにはいたる所の畑地や空き地に<垣通し>の花が今のように一面に咲いていて、おそらく歩を進めながら、芭蕉の目にもこの花が映っていた事だろう。はるか蝦夷の地に想いを馳せながら。
<垣通し>は早春のころから晩春の頃迄、いたる所の畑地や空き地に生える、謂わば雑草である。
良く見るとピンクの可憐な花をつけている。レンゲのような華やかさはないが、幾分地味でもピンクの絨毯を連想させてくれる。あまりにも身近すぎて話題になりにくい草だ。しかし、この草はれっきとした<島性糖尿病>の薬草である。タラの木の根皮と一緒に煎服すると効果が増すと言われているが、これだけでも充分。 花の盛りの頃に採集しますが、その土地が農薬に汚染されていないかを確かめましょう。
乾燥させた3g位の分量を600ccの水で煎じて、一回に100cc を一日に3回服用していただくと良いでしょう。ついでに、<島性糖尿病>の方には毎日枝豆か絹さやを併用してお摂りになることを お勧めします。大事なことですが、<インシュリンコントロール>をなさっている方は<血糖値>のチェックにも気を配りながらお続け下さい。
なお、どの薬草も同じですが、作り方は軽くサッと水洗いしてから、天日<なるべく陰干し>でカラカラになるまで干してください。 途中で雨に濡らさないようにしましょう。


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